タニノギムレットと産駒たち:中央競馬の種牡馬タニノギムレットと産駒たちの活躍を紹介します

タニノギムレットと産駒たち
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タニノギムレットの紹介

タニノギムレット

タニノギムレットのキャリア

父は、言わずとしれた名種牡馬で、3冠馬ナリタブライアンの他、毎年のように重賞勝ち馬を輩出していた。 母はOP勝ちがあり、G3サファイヤSで3着に入っている。祖母*タニノシーバードからは重賞勝ち馬タニノスイセイが出ている。

松田国英厩舎所属。デビューは2歳8月札幌の新馬戦だったが、これは2着に敗れている。 この後ソエが出て4ヶ月の休養を余儀なくされたが、2戦目の未勝利を7馬身差のぶっちぎりで勝った。 このインパクトは非常に大きく、3戦目に選んだシンザン記念では初重賞挑戦にも関わらず、朝日杯FS3着の*スターエルドラードを上回る人気となった。

レースではその期待に応え、3番手から直線では内をつき、上がり3F34.5という年明け3歳馬にしては段違いの末脚を披露し、優勝した。 2着は半馬身差でチアズシュタルクだが、後に重賞を2つ勝っている。 この次はアーリントンCで、圧倒的人気に推され(1.3倍)、レースでは中団に付け、直線に向くとそこで一気に先頭に出て加速し、3馬身半差で重賞連勝を果たした。

関東初見参のスプリングSでも1.3倍の圧倒的人気に推され、後方からレースを進め、後にNHKマイルCを勝つテレグノシス相手に切れ味勝負で真っ向から立ち向かい、首差先着した。 この末脚は、見るものに桁外れとの印象を与えた(この印象で後に末脚へのこだわりが出たのかも)。 皐月賞でも2.6倍の人気に推されたが、後方からスプリングSのような競馬は2度は上手くゆかず、脚を余した感じで ノーリーズンの3着に終わった。 ゴール前で四位騎手が腰を浮かせて、最後まで追っていない怠慢で3着に敗れたという疑惑がある(2着とは鼻差)

この後、回復力著しく疲れを見せないので、ダービーへのステップにNHKマイルC出走となった。 レースでは後方馬群の中から進め、直線で鞍上武騎手が追い出す時に内からスターエルドラードに寄られて前の開いたスペースがなくなり、テレグノシスの斜行の影響までも受けて、結局またも脚を余した感じの3着に敗れた。

ダービーは雨模様ながら良馬場で、レースの頃には雨が上がっていた。 1番人気に推され、またも後方から進めるレース展開ながら外に馬を置くことなく、直線でも外に持ち出して不利を受けないポジションを取った。 直線、マチカネアカツキが先頭に立ち、そこを*シンボリクリスエスが襲い掛かって抜けたところを、当馬の大外強襲が一気に決まり、ゴールでは1馬身差抜け、見事3度目の正直を果たした。 レース後、府中のターフには見事な虹がかかり、祝福しているかのような天気だった。

この後は休養に入り、夏には一時古馬相手に天皇賞挑戦という話も聞かれたが、結局一叩きして菊花賞を目指すことになった。 その休養明けの矢先、8月29日 に坂路で調教して初めて時計を出した後、腱に熱を持ち、検査の結果左前脚屈腱炎が分かった。 これを受けて、9月5日に引退が発表された。種牡馬シンジケート価格は2200万円を60株の13億2000万円。 3歳時、スプリングSと皐月賞は武豊騎手が落馬での骨盤骨折のために四位騎手が手綱を取っていたが、他は武豊騎手が手綱を取っていた。

当馬の勝ったダービーには、小泉純一郎首相が来場していた。現役の首相がダービー観戦に来るのは、1958年の岸信介首相以来、44年ぶり。 ダービーと同時に手渡される内閣総理大臣賞授与のため(普段は農林水産大臣が代行)。まあ、当時の農水大臣は武部勤氏で、狂牛病渦の真っ只中で批判の嵐だった。 小泉首相の後ろで、武部農水相も観戦していた。

引退式は、2003年8月24日、札幌競馬場。サクラチヨノオー、タヤスツヨシ、セイウンスカイに続いての札幌競馬場での引退式。種付けシーズンを終えてからの式で、タヤスツヨシ以来か? 血統の特徴は、Graustarkの3x4、Romanの5x5と、母自身にSicambreの3x4があること。割と近親度は高い。

産駒の特徴

しなかや且つ力強い筋肉から繰り出される強靭なバネを持ち、ブライアンズタイム産駒にしてはスリムに見せる馬体であることから生産者の間でも期待は高い。 鈍重さが表に出やすいブライアンズ系において軽快なタニノギムレットの出現は嬉しいところだ。

産駒はコロンとした体形が多くブライアンズタイム形らしい厚さのある馬体ではあるが、動きはさほど硬くなく柔軟性が受け継がれている点は好ましい。 初年度からウオッカのような大物を送り出したように一発よりに近い種牡馬であろう。ブライアンズタイム系存続のため牡馬での大物が待たれるところだ。

ウオッカは、馬主が同じ谷水雄三氏であり牝馬としては64年ぶりになるダービー馬の栄冠を手にし、その後も天皇賞(秋)など数々のG1を勝ち名牝の地位を固めつつある。 繁殖牝馬として海外で種付けされシーザスターズやフランケルと交配され子の活躍がいまから待ち遠しい。 エアグルーヴのような名繁殖牝馬になれるようなら、さらに名声を高めて競馬ファンの記憶に深く刻まれることだろう。

牝系に入ったブライアンズタイム系の血統は頑張っているものの、父系で見た場合は残念ながら断絶する可能性が高いようだ。 タニノギムレット自身ウオッカの仔が走らないのを見てしまうとブルードメアとしても期待薄になりつつある。 さらにロベルト系で見てみるとスクリーンヒーローからモーリスへと繋がることができ復活の余地は残されている。 これからモーリス産駒がデビューしコンスタントに活躍していくようならタニノギムレットの名も思い出されることだろう。

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